2000 年 6 月 5 日の日誌から

「AB 型 RH -」チェーンメールについて

チェーンメールの事については,いくら書いても足りない気がするのですが.今回の善意からの「AB 型 RH -」チェーンメールについて,善意から出たメールがチェーンメール化しためずらしい例だとか,チェーンメールでなかったものが,出所不明になってチェーンメールになってしまったとかっていう認識の人がいるようですが,善意からチェーンメールになることはこれまでもあったし,「この件は、絶対自分で止めず、必ず、周りの友達、家族、親戚、会社関係の人に伝え、情報を収集してください。」と原文にあったんだから,初めに書いた人には「転送によって沢山の人にメールをばらまく」という意図がはっきりあったわけで,最初の最初からチェーンメールだったのです.ただそれが「チェーンメールという悪の行為だ」という認識に欠けていただけ.

チェーンメールは悪の行為だという認識に欠けていた為に善意からチェーンメールを生み出したという例は,以前も合ったではないですか.忘れてしまったかも知れませんが,「1997 年のナホトカ号による日本海重油流出事故にまつわるチェーンメール」です.これは「なんだか重油で汚染されちゃったらしいから,あそこからとれる海産物は買いたくないよね,旅行も行きたくないよね.」って世の中がなっていたときに,「日本海産の水産資源を積極的に購入したり旅行をキャンセルしないことで,海重油流出事故によってダメージ受けている人々にこれ以上余計なダメージをあたえないようにしよう!」という呼びかけをしたのですが,それをメールでやったためにチェーンメール化して大変な騒ぎになったわけです.最初の発信者のメールアカウントはあっという間にパンクしたはず.

でもあれから 3 年.あのときから比べるとその後に Internet 電子メールを始めた人はすげー沢山いるわけで,しかも誰からもチェーンメールについての正確な知識などあたえられなかったという人が大部分なのでしょう.高校や大学で Internet 電子メールの使い方を教えれる時には,その仕組みと一緒にチェーンメールの事もしっかり教育して欲しい.企業ではちゃんと社員に教育することは義務です.ちゃんと責任を果たせない企業に Internet を利用する資格なぞ無い!

え? ぼくの勤める会社? 会社でチェーンメールの事など教えてもらったことは無いです...

「1997 年のナホトカ号による日本海重油流出事故にまつわるインターネット上の事件」について: