チェーンメールの転送を止めたやつが犯人?

チェーンメールの転送を止めたやつが犯人?

ここ数日でチェーンメールについての問い合わせのメールが沢山来ました.どれもある女性が乱暴されて,その犯人を捜す為にチェーンメールを利用していて,転送しなかった者が犯人と断定するという内容です.
これはいたずらで,内容はでたらめです.
冷静に判断して,チェーンメールは転送しないで無視する事.
そして周りの友達にチェーンメールの転送はしないでくださいと,直接会ってはっきり伝えることです.

形式としては恐い話や気味の悪い話を利用してチェーンメールの転送を強要するというとても悪質なチェーンメールです.転送せずに止めてしまってもなんの問題もありません.

まず,「チェーンメールの転送を止めた人が犯人だ」と判断するというところがおかしいですよね.そんなことは犯人だと決めつける理由になりませんし,犯人にチェーンメールが届いたとしても,転送されちゃったらそれまでなわけで,意味がありません.

あと,誰がどこに転送したかというのを,きちんと追跡するのはまず不可能です.

1 日に 10 人に転送なら 2 日目には 10 人が 10 人にで 100 人に.3 日目には 100 人が 10 人にで 1000 人になります.4 日目は 一万人.5 日目は十万人,6 日目は百万人 7 日目は一千万人.8 日目には一億人... 日本の人口は 1 億 3 千万までいかないのですから,本当にみんなで転送したら大変な事になっちゃいますね.誰が誰に転送したかを追跡するには,8 日間で一億人のメール送受信を内容も含めてきちんと把握しなければなりませんが,そんなことができる機関はどこにもありません.

最近の流行では 1 コールだけ電話の呼び出しをするというような意味の言葉が加えられたことではないでしょうか.はじめての電子メールが携帯電話のメールである人が増えています,また携帯電話では 1 コールだけされるということがよくある事なのですが,電話が来るというのがよりいっそう効果を高めるのでしょうか?

1 コールだけの呼び出しで,着信履歴に電話番号が残るのは,こちらからかけ直したら有料のサービスに誘い込むという悪徳業者の手段ですし.非通知でかかってくるものは,もし繋がった場合は相手の携帯電話の種類などを特定し,後日別の手段で有料のサービスに誘い込むという悪徳業者の手段なんだとか.そういう事も増えています.

電子メールの使い方,インターネットとの関わり方,チェーンメールの問題やコンピュータウイルスについての問題を,小学生のうちにある程度教えておかなければならないようです.というのは,いたずらのチェーンメールは中学校などで大流行したりしているようです.

マナーやルールが広まる速度よりも早く,電子メールの利用者が増える事で,いたずらのチェーンメールは,延々と転送され続けています.学校教育ばかりに任せていられません.親が子供に教えられなければならないと思います.親の世代でもチェーンメールについての理解が足りないのでしょうか.


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